フェールセーフ、フェールソフト、フォールトトレラント、フールプルーフ・・・
基本情報や応用情報というIT系の資格の勉強をしていると、これらの単語に出くわします。
非常に混乱しやすいので、単語の本来の意味に着目して覚えていきましょう。
フェールセーフ
フェールセーフ(fail safe)は、失敗(fail)しても安全(safe)な設計のことを意味します。
例えば、倒れたら自動で電源が切れるストーブはフェールセーフの考え方に沿って作られています。
なぜなら、倒れるという失敗(fail)が起きても自動で電源が止まるので、火事になる心配がなく安全(safe)だからです。
他にもフェールから始まる単語はありますが、セーフの部分に注目して、「失敗しても安全なあれね」と想像できればOKです。
フェールソフト
フェールソフト(fail soft)は、失敗(fail)を柔らかく(soft)することを意味します。
柔らかくというのは失敗を軽くするという意味です。
失敗して完全に何もできなくなるのではなく、少なくとも何かできる仕組みを予め用意するという考え方です。
例えば、Windowsのパソコンは、何かトラブルが起きたときもセーフモードという最低限の操作だけができるモードが用意されています。
セーフモードがあることにより、何か問題が起きても最低限のことができるので、Windowsはフェールソフトの考え方を考慮して作られていると言えます。
フォールトトレラント
フォールトトレラント(fault tolerant)とは、欠陥(fault)に対して耐性(tolerant)があることを意味します。
例えば、機械のある部分が故障したとしても、代わりに予備の部品が動き、稼働を続けられることをフォールトトレラントと言います。
トラレント(tolerant)という英単語には「耐えられる」という意味があるので、何か問題があってもあるべき状態のまま耐えることができると解釈できます。
システムの一部を無効にしてでも稼働させようとするフェールソフトとは違い、フォールトトレラントは、なるべくすべて正常な状態で稼働させられるようにするという考え方である点がポイントです。
フールプルーフ
フールプルーフ(fool proof)は、バカ(fool)な人が使っても大丈夫と証明(proof)されていることを意味します。
つまり、何も知らない人がシステムを利用したとしても失敗しないような設計を指します。
例えば、蓋を閉じないとスイッチオンにできないミキサーはフールプルーフの考え方に沿っていると言えます。
なぜなら、蓋を閉じないとどう頑張ってもオンにできないので、たとえ赤ちゃんでも、ミキサーの中に手を入れてオンにして怪我することはできないからです。